「あ、ああ……うん。そりゃあ緊張するでしょ。女子を誘って文化祭とか、初めてだし」
そう言われてみれば私も男の子から文化祭に誘われるなんて、初めてだ。
ずっと憧れていたシチュエーションではあったのに、それが今実現していることに、遅ればせながら感動を覚える。
だけど、これまた遅れて恥ずかしさがこみあげてきて、からかうつもりで言ったのに、私の方が逆に照れて勝見君から目をそらした。
「えっと……私ごときに緊張する必要ないのに」
照れ隠しに頬をかきながら小さな声でぶつぶつ言っていると、
「なんで?」
と勝見君は、ぽかんとした表情で私に聞いた。
「なんでって……」
「好きな人誘うのって、普通に緊張するもんじゃないの?」
勝見君は純粋な目を私に向けてくる。
その瞳に戸惑う。
「俺、こういうの初めてだから。普通に緊張してるんだけど。ごめん、なんか、ダサくて」
「ううん、全然、ダサいことなんて……」
「気づいてるかわかんないけど、俺、坂井さんといるときは、いつも緊張してるよ」
「え?」
「緊張っていうか、なんか、そわそわ? なんかそんな感じ。一緒にいない時だって、気づいたら坂井さんのこと考えてるし、いつも一緒にいたいって思ってるし、坂井さん見つけると顔にやけてくるし。会えばいろいろ抑えられなくなるし。だからこうやって誘うのも、緊張するんだよ。坂井さんは、俺の好きな人だから。付き合っても、彼氏になっても、坂井さんのことは、好きな人として、意識、してるから」
そう言われてみれば私も男の子から文化祭に誘われるなんて、初めてだ。
ずっと憧れていたシチュエーションではあったのに、それが今実現していることに、遅ればせながら感動を覚える。
だけど、これまた遅れて恥ずかしさがこみあげてきて、からかうつもりで言ったのに、私の方が逆に照れて勝見君から目をそらした。
「えっと……私ごときに緊張する必要ないのに」
照れ隠しに頬をかきながら小さな声でぶつぶつ言っていると、
「なんで?」
と勝見君は、ぽかんとした表情で私に聞いた。
「なんでって……」
「好きな人誘うのって、普通に緊張するもんじゃないの?」
勝見君は純粋な目を私に向けてくる。
その瞳に戸惑う。
「俺、こういうの初めてだから。普通に緊張してるんだけど。ごめん、なんか、ダサくて」
「ううん、全然、ダサいことなんて……」
「気づいてるかわかんないけど、俺、坂井さんといるときは、いつも緊張してるよ」
「え?」
「緊張っていうか、なんか、そわそわ? なんかそんな感じ。一緒にいない時だって、気づいたら坂井さんのこと考えてるし、いつも一緒にいたいって思ってるし、坂井さん見つけると顔にやけてくるし。会えばいろいろ抑えられなくなるし。だからこうやって誘うのも、緊張するんだよ。坂井さんは、俺の好きな人だから。付き合っても、彼氏になっても、坂井さんのことは、好きな人として、意識、してるから」