まあそんなことを考えるのは、実際取り越し苦労というやつだ。

気持ちをぶつける以前に、この高校三年生特有の時期によって、坂井さんとは学校ではおろか、塾でも全く会えていない。

今日もまた、坂井さんには会えていない。

そんな日々の中で、会ったらどうしようとか、何話そうか考えるなんて、まったく意味がない。

姿を見つけることすらできていないのだから。