僕は渋々蓋を開けて中に入った。
蓋を自ら閉めると、当たり前だけど真っ暗になった。
そして不思議と、外の音も聞こえない。
胸の上に手を重ねて置いて、僕はその真っ暗闇の中でじっとしていた。
誰も来ない。
トランシーバーも何も反応しない。
ていうか、このトランシーバーって、なんで渡されたんだろう?
説明がなさすぎる。
蓋を開けて外の様子を確認したい。
トランシーバーの意味を広瀬に聞きに行きたい。
だけど万が一、蓋を開けたところにお客さんがいたらどうする?
広瀬を探しに行った途中で出くわしたらどうする?
この僕が、アドリブで対応できるとは到底思えない。
だから僕は、じっと我慢をした。
この真っ暗闇の中で。
暗闇では、不安、緊張、不満……いろんな負のものばかりが押し寄せてくる。
少しでも明かりがあればと、僕は狭い棺の中でポケットをまさぐった。
そして何とかして出したスマホ画面を明るくした。
それだけで、安心感があった。
一通りネットニュースを読み漁ったら、もうすでに暇になった。
こうして手持ち無沙汰になると、いつも考えてしまうのは、坂井さんのことだ。
蓋を自ら閉めると、当たり前だけど真っ暗になった。
そして不思議と、外の音も聞こえない。
胸の上に手を重ねて置いて、僕はその真っ暗闇の中でじっとしていた。
誰も来ない。
トランシーバーも何も反応しない。
ていうか、このトランシーバーって、なんで渡されたんだろう?
説明がなさすぎる。
蓋を開けて外の様子を確認したい。
トランシーバーの意味を広瀬に聞きに行きたい。
だけど万が一、蓋を開けたところにお客さんがいたらどうする?
広瀬を探しに行った途中で出くわしたらどうする?
この僕が、アドリブで対応できるとは到底思えない。
だから僕は、じっと我慢をした。
この真っ暗闇の中で。
暗闇では、不安、緊張、不満……いろんな負のものばかりが押し寄せてくる。
少しでも明かりがあればと、僕は狭い棺の中でポケットをまさぐった。
そして何とかして出したスマホ画面を明るくした。
それだけで、安心感があった。
一通りネットニュースを読み漁ったら、もうすでに暇になった。
こうして手持ち無沙汰になると、いつも考えてしまうのは、坂井さんのことだ。