結局私はなんだかんだ言っても、これだけはずっと変わららないのだろう。何をどう諦めても、この気持ちだけは消えてくれない。


「…急に押しかけてすみません、とっても迷惑だって事は分かってます」

「……」

「でもやっぱり、あめさんと話したくて…というか、あめさんに話したくて」

「……」

「私、あめさんの事が知りたいんです。あめさんが何を考えてるのか分かりたいんです。だから、まずは私が何を考えてるのか、あめさんに伝えに来ました」

「……」

「でもやっぱりこのまま話す訳にはいかないんで…だからあめさん、私に少しだけ時間をくれませんか?」

「……」

「もちろん、今が無理なら今日じゃなくて良いです。あめさんのお暇な時ならいつでも良いんで、お願いします」

「……」

「あめさんと、ちゃんと話したいんです」

「……」


私の言葉は、彼に届いているのか。それすらも分からないこの距離は、あめさんの返事を待つ時間をとても長く感じさせた。

いつも、あめさんは近くにいるようで遠く感じる。


「……あーあ」


半ば諦めかけていたあめさんからの返事があり、私はその声に縋り付くように耳を傾ける。


「…折角、決心したのにな」

「……え?」


彼の独り言だったのだろうか。呟かれた声が持つ意味にを理解しようと頭を働かせていたその時だった。


鍵が開く音と共に、目の前の扉がゆっくり、開いた。