その瞬間、ぶぁっと顔が熱くなるのを感じて、どうにか抑えようと両手で頬をおさえると、すっごく熱い。どうしよう、絶対に顔赤い!

余計に見る事が出来なくなっていくあめさんの顔。私は後ろを向く勢いで更に彼から顔を逸らす…が。


「……」

「……」

「……」

「……」


……あれ?


なかなか返って来ないあめさんからの返事。絶対に突っ込まれるとばかり思っていたから、まさかの反応が無い状態に私はカナリ戸惑った。

もしかしたら……寝てる?

なんてね、まさかね、それは流石に無いだろう。なんて思ったけれど、そんな事も前科持ちの彼なら有り得ると気付き、私はそうっと彼の様子を窺ってみる。

すると目に入ったのは……驚きに言葉を失っている、あめさんの姿。……え?


「あ、あめさん?」

「………」

「あめさん、あの、平気…ですか?」

「……それってさ」

「はい?」

「それって、意識してくれてんの?」

「……え?」


すると彼はニヤッと不敵な笑みを浮かべて、私に近づく。


「俺の事、男として見てくれてるって事?」


その言葉を理解した瞬間、私の顔は更にカァッと熱が上がる。もう、くらくらする程に。


「え、ちょ、い、あめさん、」


何?男としてって、何?なんで今?!