すっかり冬がやって来た今日この頃。真っ暗になった辺りには、すっかり冷え込んだ空気が充満している。
私はなるべく小さくなって身体の面積を減らすよう試みるけれど、残念ながら、何の意味も無いみたいだ。
無謀だったかもしれないとは思うものの、私の意思は堅く、あめさんが来るまで、私はここ動くつもりなんて無かった。
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そして時刻は、23時半を過ぎた所。ミトさんに電話をかけてから約2時間が経った。
やっぱり来ないのかな…と思いつつ、私は携帯電話のディスプレイから目を離す。
辺りは寝静まり、少し離れた大通りの音が聞こえてきそうなくらいに、研ぎ澄まされた雰囲気が漂う。
後30分もすれば明日になる。それまでにあめさんが来なかったら…いや、ダメだ!ダメダメ!
私は頭を左右に振り、暗い考えに押し潰されそうになる思考を振り掃う。その時はその時。今来るのを待てば良いんだからと、もう一度気合いを入れ直した、その時だった。
「…――ハルキ?」
何もない場所に、唯一の音が響き渡る。
目をやるとすぐに入る、街灯の光に照らされて、浮かび上がる金色。
あぁ、やっと来た。
そう思ったら、勝手に待ってたのは私なのに、自然と涙が零れた。