「放っておけない奴がいるって言ったヤツ。アレがお姫様」

「……あ」


なんで冷静に考え無かったのだろう。少し考えれば分かる事だったはず。前に話して貰った時に聞いたのだと気付いたら、少しだけ私の中で何かが軽くなった…仲間外れにされたような気分にでもなっていたのだろうか。

こんなことで恥ずかしいなぁと思いつつ、ではお姫様とも知り合いらしいこの4人の関係性はと、また次の疑問が生まれてしまった。

あめさんの大事な人だろうその人の事を、みんな知っていて、みんな受け入れている。そのお姫様も含めて、一体みなさんはどういう関係なのだろう。


「何?次はどうしたの?」


あめさんは、まだ知りたい事がある私に嫌な顔一つしないで聞いてくれる。折角そう言ってくれるのならと、遠慮せずに尋ねてみる事にした。


「あの…変な事を聞くようですけど、皆さんの間柄って何ですか?」

「…んん?」

「あの、ずっと友達なのかなって思ってて…いや、お友達ですよね。そうですよね」


いくらなんでも、やっぱりこれはダメだったかなと、あめさんの反応を見てくるりと方向転換した。踏み込み過ぎてしまったのかもしれない。あめさんの怪訝そうな表情を確認した瞬間、私は後悔で一杯になる。


「じゃあお姫様もお友達という事ですかね?羨ましいです」


まくし立てるように続ける私はもう、何が何だか分からなくなっていて、余計な事まで言ってしまった事に気付いていたけれど止められ無かった。

そうだよね、そうであって欲しいと、そんな感情が裏に潜んでいる事で、こんな風になってしまった。