「私…その、ずっと考えてたんです。あめさんと会えなくなってから、あの時あめさん、なんでこんな事言ったんだろうって」

「……」

「あめさんはなんで来なくなっちゃったんだろうって」

「……うん」

「でも、分かりませんでした。あめさんが何かに悩んでるんだって気づいても、何も知らない私には何も出来ない。そんな私は…私こそ、あめさんにとって無意味だと思いました」

「……」

「そんな私には、あめさんが元気でいてくれるように、手助けをしてくれる人が現れるように、そう願う事しか出来ないって思って、あめさんから離れて私はやっていこうと思いました。…そう、思ったのに、」

「……」

「時間が経てば経つほど考える時間が多くなって、その度会いたいなぁと思うようになって、でも、恐くなって…会いたいけど会いたくないって、気持ちが強くなりました」

「……」

「でも、やっぱりダメだった。結局私は忘れる事なんて出来ないんです。会いたいんです。何もする事は出来ないし、私は必要じゃないって分かってるんですけど、でも…私が、ダメだったんです」


そうだ、そういう事だ。なんだかんだと理由を探したけれど、結局はそういう事。


「私、あめさんが必要なんです」


なんで分からなかったのだろう。嫌われてると思うと現実を確認したくなくて、会うのが怖くなる。それでも、会えない事で更に不安定になる。

この矛盾は、あめさんの事が心配だとか、そんな気持ちから生まれたものじゃない。


「全部、私の為なんです」


そう、私はいつもそう。自分の為にしか生きられない。そんな私に嫌気が差すし、そんな私は隠しておきたい。でも私の気持ちを伝えるなら、そう言うしかない。私を知って貰わない限り、私はあめさんを知る事が出来ないだろう。


私は、私の想いを伝えたい。