「ひどいな」
今日で何度目になるのか分からない言葉が、小楠の口からもれた。第四の被害者の遺体は、切断されたというより、何かに食いちぎられたと表現する方が正しい気がするほど雑に散らかされていて、綺麗に残っている部位は一つもない有様だった。
「先程入った経過報告では、首を一番に刎ねられた後、身体が死ぬ前にバラバラにされているらしいという事ですが……詳しい事は、まだ分かっていません」
女性捜査員は淡々と告げて、再びパソコンの置いてある席へと戻った。
三鬼は、黙々と現場の様子を確認していった。その隣で、別の資料を手に取った藤堂の手がわずかに震えていた。
「……こんなの、人間に出来ませんよ……そうでしょう?」
思わず口の中で呟いた藤堂に答える者は、誰もいなかった。三鬼と小楠は、ただ黙々と現場の様子を目に焼き付けていく。
その時、室内の重々しい雰囲気に不似合いな、陽気な声が藤堂の真後ろから上がった。
今日で何度目になるのか分からない言葉が、小楠の口からもれた。第四の被害者の遺体は、切断されたというより、何かに食いちぎられたと表現する方が正しい気がするほど雑に散らかされていて、綺麗に残っている部位は一つもない有様だった。
「先程入った経過報告では、首を一番に刎ねられた後、身体が死ぬ前にバラバラにされているらしいという事ですが……詳しい事は、まだ分かっていません」
女性捜査員は淡々と告げて、再びパソコンの置いてある席へと戻った。
三鬼は、黙々と現場の様子を確認していった。その隣で、別の資料を手に取った藤堂の手がわずかに震えていた。
「……こんなの、人間に出来ませんよ……そうでしょう?」
思わず口の中で呟いた藤堂に答える者は、誰もいなかった。三鬼と小楠は、ただ黙々と現場の様子を目に焼き付けていく。
その時、室内の重々しい雰囲気に不似合いな、陽気な声が藤堂の真後ろから上がった。