後ろからそれを見守っていた藤堂が、うっと顔を歪める。
「しかし、どうやったら天井まで血がつくんですかね…………」
そう続けて目を凝らしたところで、藤堂がハッと顔を強張らせて、三鬼の袖を掴んだ。「なんだよ」と顔を顰める彼に、「先輩」とかすれた声で続ける。
「あの天井の血痕、飛び散ったにしては変じゃないですか? なんか……」
言葉が続かない藤堂に苛立ち、三鬼は入口から顔を覗かせて天井を見ようと頭を動かせた。
すると、中にいた宮橋が眉根を寄せて振り返り、「まだ入ってくるなよ」と釘をした。
「分かってるって、入らねぇよ! くそッ、いっつもこんな感じだ」
そう愚痴りながら、改めて天井を見上げた三鬼は、罵倒を続けようと口を開きかけたまま硬直した。彼は天井に目を凝らし、大声で警察官を一人呼ぶと、受け取った携帯用懐中電灯でその天井部分を照らし出した。
「……なんじゃ、こりゃ」
三鬼は、呆けてそう呟いた。食欲をすっかり失った藤堂ほどの衝撃はないものの、訝しんで目を細めている。
「しかし、どうやったら天井まで血がつくんですかね…………」
そう続けて目を凝らしたところで、藤堂がハッと顔を強張らせて、三鬼の袖を掴んだ。「なんだよ」と顔を顰める彼に、「先輩」とかすれた声で続ける。
「あの天井の血痕、飛び散ったにしては変じゃないですか? なんか……」
言葉が続かない藤堂に苛立ち、三鬼は入口から顔を覗かせて天井を見ようと頭を動かせた。
すると、中にいた宮橋が眉根を寄せて振り返り、「まだ入ってくるなよ」と釘をした。
「分かってるって、入らねぇよ! くそッ、いっつもこんな感じだ」
そう愚痴りながら、改めて天井を見上げた三鬼は、罵倒を続けようと口を開きかけたまま硬直した。彼は天井に目を凝らし、大声で警察官を一人呼ぶと、受け取った携帯用懐中電灯でその天井部分を照らし出した。
「……なんじゃ、こりゃ」
三鬼は、呆けてそう呟いた。食欲をすっかり失った藤堂ほどの衝撃はないものの、訝しんで目を細めている。