「うむ、君は話が分かる人間らしいな。で、そのままにしてあるだろうね?」
「はい。こちらも先程到着したばかりですが、先に電話で指示を出して、現場の他の捜査員もまだ誰も入れていません」
「よろしい」
宮橋は、偉そうに頷いて歩き出した。ようやく気分が少し落ちついた真由は、その様子に気付いて慌てて彼の後を追った。
長身で歩幅が広いせいか、真由は少し駆け足でついていかないと宮橋に置いていかれそうだった。そんな彼女の横を、ドカドカと駆け上がって三鬼が追い越した。
「おいおいおい、ちょっと待てっ」
「待たない。現場の死体は、例の犯行と同じだったか?」
宮橋は前を向いたまま尋ねる。表情は涼しいが足取りは急いていて、三鬼は真面目な彼のペースに巻き込まれて、素直にこう答えていた。
「ああ、同じだ。バラバラで、でもちょっと前とは違うような……って、おい! 俺がここの指揮を任されているんだからな!」
「僕には関係ないよ」
三鬼の後ろを追いながら、真由の隣に落ち着いた藤堂が、ふっと渇いた笑みを浮かべた。
「はい。こちらも先程到着したばかりですが、先に電話で指示を出して、現場の他の捜査員もまだ誰も入れていません」
「よろしい」
宮橋は、偉そうに頷いて歩き出した。ようやく気分が少し落ちついた真由は、その様子に気付いて慌てて彼の後を追った。
長身で歩幅が広いせいか、真由は少し駆け足でついていかないと宮橋に置いていかれそうだった。そんな彼女の横を、ドカドカと駆け上がって三鬼が追い越した。
「おいおいおい、ちょっと待てっ」
「待たない。現場の死体は、例の犯行と同じだったか?」
宮橋は前を向いたまま尋ねる。表情は涼しいが足取りは急いていて、三鬼は真面目な彼のペースに巻き込まれて、素直にこう答えていた。
「ああ、同じだ。バラバラで、でもちょっと前とは違うような……って、おい! 俺がここの指揮を任されているんだからな!」
「僕には関係ないよ」
三鬼の後ろを追いながら、真由の隣に落ち着いた藤堂が、ふっと渇いた笑みを浮かべた。