それはタイミングが悪くて窘めるような声にも感じたし、不機嫌そうにも感じた。小楠は推測がつかない様子ながら、もしかしたら厳しいかもしれないなぁ……と悩ましげに口にしていたのだ。大抵の人は事件後に、相棒を外されているらしい。
三鬼が、ふと気付いた様子で藤堂に視線を戻した。
「お前、なんか知ってるって顔だな?」
「実はですね、相棒をクビにされるんじゃないかって、気にしているみたいなんです」
「クビって……初日から睨み合ってる感じはなかったし、一日、二日でそれはないんじゃね? つか、あいつ空気読まねぇ奴だから、いきなりコンビ解消されても悩む必要もねぇだろ、内部評価にかかわるわけでもないし」
「外聞を気にしているんじゃなくて、彼女は宮橋さんのところで成長したいんだそうです」
その藤堂の回答を聞いて、三鬼が顔を顰め、深刻そうな雰囲気で尋ね返した。
「あいつに、刑事として見習うべきところってあんのか?」
「三鬼さん、疑いもない目で、ストレーにそんなこと言わないでくださいよ……」
宮橋がそろそろ出勤するのではないかと考えたら、余計にそわそわしてしまって、真由は熱い珈琲を一気に喉に流し込んだ。こちらを見た三鬼が「なんだか男らしいな」と言って、藤堂が「突っ込むべきところ、そこなんですね」と困ったように呟いた。
三鬼が、ふと気付いた様子で藤堂に視線を戻した。
「お前、なんか知ってるって顔だな?」
「実はですね、相棒をクビにされるんじゃないかって、気にしているみたいなんです」
「クビって……初日から睨み合ってる感じはなかったし、一日、二日でそれはないんじゃね? つか、あいつ空気読まねぇ奴だから、いきなりコンビ解消されても悩む必要もねぇだろ、内部評価にかかわるわけでもないし」
「外聞を気にしているんじゃなくて、彼女は宮橋さんのところで成長したいんだそうです」
その藤堂の回答を聞いて、三鬼が顔を顰め、深刻そうな雰囲気で尋ね返した。
「あいつに、刑事として見習うべきところってあんのか?」
「三鬼さん、疑いもない目で、ストレーにそんなこと言わないでくださいよ……」
宮橋がそろそろ出勤するのではないかと考えたら、余計にそわそわしてしまって、真由は熱い珈琲を一気に喉に流し込んだ。こちらを見た三鬼が「なんだか男らしいな」と言って、藤堂が「突っ込むべきところ、そこなんですね」と困ったように呟いた。