「そういえば、私こっちに戻ってきた時に『宮橋さんが話すから大丈夫だよ』って言われたんですけど、あれってどういう意味なんですか?」
「ああ。宮橋さん絡みだと、いつもそうなんですよ。一番事件を理解して動いている人だからだとは思いますけど、詳細については、あの人が上にまとめて報告して、終わらせているみたいな感じなんです」
藤堂は、つらつらと言葉を続ける。
「結論と結果は語るけど、その間の解説がないタイプの人というか。先輩達は誰も突っ込まないし、上手く説明出来そうにないところも、しばらくすると勘違いにも思えてきて自分の中で『解決した事件だから』って整理がつくんですよね」
宮橋と捜査していた詳細部分を語ろうとすると、ふっと説明が難しいところがあると気付かされる。けれど、それは細々と所々にちりばめられているようにして、事件の大きな進展の強い印象でぼやけてもしまう気がする。
こうして事件のスピード解決から数時間経った今、捜査の合間に自分がどこで疑問を覚えて、何を不思議になったのか、細かくて小さいそれが続いて一体なんであったのか記憶がおぼろげだ。
一緒に事情聴取もしたはずなのに、智久の祖母と過ごした時間も、なんだか大部分がすっぽりと抜け落ちてしまっているようにも感じる。
「ああ。宮橋さん絡みだと、いつもそうなんですよ。一番事件を理解して動いている人だからだとは思いますけど、詳細については、あの人が上にまとめて報告して、終わらせているみたいな感じなんです」
藤堂は、つらつらと言葉を続ける。
「結論と結果は語るけど、その間の解説がないタイプの人というか。先輩達は誰も突っ込まないし、上手く説明出来そうにないところも、しばらくすると勘違いにも思えてきて自分の中で『解決した事件だから』って整理がつくんですよね」
宮橋と捜査していた詳細部分を語ろうとすると、ふっと説明が難しいところがあると気付かされる。けれど、それは細々と所々にちりばめられているようにして、事件の大きな進展の強い印象でぼやけてもしまう気がする。
こうして事件のスピード解決から数時間経った今、捜査の合間に自分がどこで疑問を覚えて、何を不思議になったのか、細かくて小さいそれが続いて一体なんであったのか記憶がおぼろげだ。
一緒に事情聴取もしたはずなのに、智久の祖母と過ごした時間も、なんだか大部分がすっぽりと抜け落ちてしまっているようにも感じる。