手に持っていたピストルをしまう宮橋に、三鬼が駆け寄って「一体何がどうなってッ――」と叫びかけて、ふと口を噤んだ。その横を、宮橋が静かに通り過ぎる。
普段よりもゆっくりと歩いて取り繕われているが、真由がいる位置から見ても、少し違和感を覚える歩き方だった。意識のないマサルを抱き上げて、立ち上がった藤堂も、心配そうに見つめていた。
「足をやられたのか……?」
三鬼が後を追いながら訊いたが、宮橋は視線を合わせなかった。正面を向いたまま、疲れたような顔で吐息交じりにこう言った。
「これから、与魄少年を迎えに行く」
茫然と佇む藤堂の前を通り過ぎようとしたところで、宮橋がふっと足を止めて、こちらを見下ろしてきた。じっと見つめられて、真由は途端に落ち着かなくなる。
「えっと、……宮橋さん、なんですか?」
「怪我はないみたいだな」
「あ、はい。三鬼さんと藤堂さんが、サポートしてくれました」
真由は答えながら、遅れて慌てて立ち上がった。
普段よりもゆっくりと歩いて取り繕われているが、真由がいる位置から見ても、少し違和感を覚える歩き方だった。意識のないマサルを抱き上げて、立ち上がった藤堂も、心配そうに見つめていた。
「足をやられたのか……?」
三鬼が後を追いながら訊いたが、宮橋は視線を合わせなかった。正面を向いたまま、疲れたような顔で吐息交じりにこう言った。
「これから、与魄少年を迎えに行く」
茫然と佇む藤堂の前を通り過ぎようとしたところで、宮橋がふっと足を止めて、こちらを見下ろしてきた。じっと見つめられて、真由は途端に落ち着かなくなる。
「えっと、……宮橋さん、なんですか?」
「怪我はないみたいだな」
「あ、はい。三鬼さんと藤堂さんが、サポートしてくれました」
真由は答えながら、遅れて慌てて立ち上がった。