「え、事故ですか!?」
真由は助手席で、宮橋の携帯電話を耳に当ててすぐ、素っ頓狂な声を上げた。
時刻は、ちょうど午後の六時。黄色いスポーツカーは、制限速度六十キロの国道の速度表示を完全に無視して走っていた。数分前まで、恐々とシートベルトにしがみついていた真由は、宮橋の胸元から流れた着信音を聞くなり、事故られては大変だという使命感じみた責任感で、素早くそれを取り上げたのである。
『詳しい事は分からん、場所はサンサンビル近くだ。おかげでコーヒータイム通りは現在、車で入れない状況だそうだ』
かなり場の混乱と忙しさがあるのか、小楠からの電話はそれだけで切れた。真由は思わず携帯電話を見つめて、「一体何がどうなってんの」と疑問の声を上げてしまった。
コーヒータイム通りとは、美味しいカフェが多く並んでいる事からつけられた通り名で、レストランと大型ショッピングセンターの入ったタワービルは、通称「サンサンビル」と呼ばれている。
真由は助手席で、宮橋の携帯電話を耳に当ててすぐ、素っ頓狂な声を上げた。
時刻は、ちょうど午後の六時。黄色いスポーツカーは、制限速度六十キロの国道の速度表示を完全に無視して走っていた。数分前まで、恐々とシートベルトにしがみついていた真由は、宮橋の胸元から流れた着信音を聞くなり、事故られては大変だという使命感じみた責任感で、素早くそれを取り上げたのである。
『詳しい事は分からん、場所はサンサンビル近くだ。おかげでコーヒータイム通りは現在、車で入れない状況だそうだ』
かなり場の混乱と忙しさがあるのか、小楠からの電話はそれだけで切れた。真由は思わず携帯電話を見つめて、「一体何がどうなってんの」と疑問の声を上げてしまった。
コーヒータイム通りとは、美味しいカフェが多く並んでいる事からつけられた通り名で、レストランと大型ショッピングセンターの入ったタワービルは、通称「サンサンビル」と呼ばれている。