白銀の閃光とともに、二人を呑みこんでいたモノが、一瞬にしてバラバラになっていた。アリスを真っ直ぐ見つめる雪弥の両手の指は、伸びた鋭利な白銀の爪を更に禍々しく広げて、骨を断つ十本の刃となって構えられる。
落下の軌道さえ立て直せていないアリスが、すぐに仕留められる状況だと察して、顔を引き攣らせた。
けれど、雪弥はすぐに爪を振るわなかった。唐突に不敵な笑み浮かべたかと思うと、まるで獣のように宙で素早く一回転し、彼女の腹部に強靭な蹴りを叩きこんでいた。
空中で腹をゴキリと潰されたアリスが、短い呻きを上げて、一瞬にして地面に叩きつけられた。衝撃音と共に着地点が粉砕され、その小さな身体が瓦礫と土埃の中に消える中、紗江子が飛散する瓦礫から咄嗟に身を守っていた。
視界を遮る土埃から、突如、十を超える鋭利な枝が飛び出した。それは落下してくる雪弥の身体を串刺しにしようと迫ったものの、呆気なくかわされて、右手一振りで切断されてしまう。
それでも枝は、攻撃の手を緩めなかった。暴れ狂うかのように地面を壊しながら、着地した雪弥を執拗に追い駆ける。
落下の軌道さえ立て直せていないアリスが、すぐに仕留められる状況だと察して、顔を引き攣らせた。
けれど、雪弥はすぐに爪を振るわなかった。唐突に不敵な笑み浮かべたかと思うと、まるで獣のように宙で素早く一回転し、彼女の腹部に強靭な蹴りを叩きこんでいた。
空中で腹をゴキリと潰されたアリスが、短い呻きを上げて、一瞬にして地面に叩きつけられた。衝撃音と共に着地点が粉砕され、その小さな身体が瓦礫と土埃の中に消える中、紗江子が飛散する瓦礫から咄嗟に身を守っていた。
視界を遮る土埃から、突如、十を超える鋭利な枝が飛び出した。それは落下してくる雪弥の身体を串刺しにしようと迫ったものの、呆気なくかわされて、右手一振りで切断されてしまう。
それでも枝は、攻撃の手を緩めなかった。暴れ狂うかのように地面を壊しながら、着地した雪弥を執拗に追い駆ける。