アリスが腕を振るうのを見て、串刺しのように向かってくる無数の枝がくる直前に、地面に降りるべく柱を蹴った。その後を、彼女が「久々の息のいい獲物だぜ!」と追い駆け、互いに跳躍で移動しながらの攻撃と回避が続いた。
地面が抉られ、柱の角が粉砕され、遠慮を知らない怒涛の攻撃で無数の穴が開く。それでも避けるばかりで、雪弥は一向に防ごうとはしない。
辺りに舞った土埃が濃くなった頃、痺れを切らしたようにアリスが怒号した。
「ヤる気がねぇんなら、とっとと捕まってクタバレ番犬! クソヤローめ、こっちは腹が減って血が飲みたくてたまらねぇってのに、テメェぶっ殺さないと上に行けねぇだろうが! 殺し合いさせろよ! 殺させろ! 死ね! 逃げ回られるだけじゃクソつまらねぇよ!」
吐き捨てられる汚らしい暴言を聞いて、雪弥は肩越しにそちらを見やった。弱々しい光を灯したその鮮やかな青い瞳が、物言いだけにそっと細められる。
地面が抉られ、柱の角が粉砕され、遠慮を知らない怒涛の攻撃で無数の穴が開く。それでも避けるばかりで、雪弥は一向に防ごうとはしない。
辺りに舞った土埃が濃くなった頃、痺れを切らしたようにアリスが怒号した。
「ヤる気がねぇんなら、とっとと捕まってクタバレ番犬! クソヤローめ、こっちは腹が減って血が飲みたくてたまらねぇってのに、テメェぶっ殺さないと上に行けねぇだろうが! 殺し合いさせろよ! 殺させろ! 死ね! 逃げ回られるだけじゃクソつまらねぇよ!」
吐き捨てられる汚らしい暴言を聞いて、雪弥は肩越しにそちらを見やった。弱々しい光を灯したその鮮やかな青い瞳が、物言いだけにそっと細められる。