風圧によってコンタクトレンズが弾かれ、雪弥の本来の碧眼が露わになっていた。鋭く冷たい光を灯したそれが、銃口の先で浮かぶのを見た桃宮が「うわぁ!」と悲鳴を上げて、更に拳銃の引き金を引いた。
至近距離で発砲されたのを見て、蒼慶と宵月が「雪弥!」「雪弥様!」と声を上げる。
けれど雪弥は動じなかった。冷静なまま瞬時に頭身を下げると、その銃弾を回避した。銃弾が頭上を通過した直後、突き出されている銃を軽く弾き飛ばす。
鞭で叩かれたような衝撃を受けた桃宮が、短い悲鳴を上げて手を押さえて膝を折った。上空に弾かれた銃が、ゆっくりと落下して引き寄せられるように雪弥の手に収まった直後、一瞬にしてその銃口が桃宮の頭に向けられていた。
「やめろ! 雪弥撃つな!」
蒼慶が怒鳴る声を聞いて、雪弥はそのままの状態で停止した。つい、引きそうになった引きがねから指を離すと、殺気立った目を桃宮の頭に向けたまま口を開く。
「すぐに撃つつもりはないよ。――そもそもヤるんだったら、銃を退かす手間はかけない」
至近距離で発砲されたのを見て、蒼慶と宵月が「雪弥!」「雪弥様!」と声を上げる。
けれど雪弥は動じなかった。冷静なまま瞬時に頭身を下げると、その銃弾を回避した。銃弾が頭上を通過した直後、突き出されている銃を軽く弾き飛ばす。
鞭で叩かれたような衝撃を受けた桃宮が、短い悲鳴を上げて手を押さえて膝を折った。上空に弾かれた銃が、ゆっくりと落下して引き寄せられるように雪弥の手に収まった直後、一瞬にしてその銃口が桃宮の頭に向けられていた。
「やめろ! 雪弥撃つな!」
蒼慶が怒鳴る声を聞いて、雪弥はそのままの状態で停止した。つい、引きそうになった引きがねから指を離すと、殺気立った目を桃宮の頭に向けたまま口を開く。
「すぐに撃つつもりはないよ。――そもそもヤるんだったら、銃を退かす手間はかけない」