「普通の軍人ならないです。宵月さん、元々海外籍所属だと聞いたんですけど、あんた一体どこの重要ポストの荒くれ将軍だったんですか?」
「今の暗殺では、ああいった変死体が出来るものなのでしょうか?」
こいつ、人の質問を全く聞いてないな。
雪弥は、眉一つ反応させず自然な様子でこちらに疑問を振ってきた宵月に対して、口許が引き攣りそうになった。
「まぁ暗殺者のタイプによっては、特殊な死体を作る場合も少なからずありますよ。そもそも、薬品や道具を作る人間と、実際に暗殺として動く人間は、別な事がほとんどですし。だからこそ科学を利用した『妙な死体』だって完成する」
「やはりお詳しいですな」
「というか、僕の勤め先のこと、もう知ってるんじゃないですか? 何せ、宵月さんのそばには兄さんがいますからね。いちおう言っておきますけど、僕の情報は国家機密ですからね」
これまでずっと抱いていた高い可能性を考えて、ついでに本人に確認しておくかと吹っ掛けてみると、前を向いた宵月が、冷静に「左様ですな」と一言口にした。それだけで察しがついて、雪弥はつい額を押さえて空を仰いでしまっていた。
「今の暗殺では、ああいった変死体が出来るものなのでしょうか?」
こいつ、人の質問を全く聞いてないな。
雪弥は、眉一つ反応させず自然な様子でこちらに疑問を振ってきた宵月に対して、口許が引き攣りそうになった。
「まぁ暗殺者のタイプによっては、特殊な死体を作る場合も少なからずありますよ。そもそも、薬品や道具を作る人間と、実際に暗殺として動く人間は、別な事がほとんどですし。だからこそ科学を利用した『妙な死体』だって完成する」
「やはりお詳しいですな」
「というか、僕の勤め先のこと、もう知ってるんじゃないですか? 何せ、宵月さんのそばには兄さんがいますからね。いちおう言っておきますけど、僕の情報は国家機密ですからね」
これまでずっと抱いていた高い可能性を考えて、ついでに本人に確認しておくかと吹っ掛けてみると、前を向いた宵月が、冷静に「左様ですな」と一言口にした。それだけで察しがついて、雪弥はつい額を押さえて空を仰いでしまっていた。