自分に商品を売ってくれるような店はないだろうと諦めて、ラビはノエルと共に山に入り、そこにいた動物達とお喋りしながら自給自足の生活を送った。何故なら、嫌われている目と態度をされるより、小さい自分には不便であるが、人間と離れて生活した方が精神的に楽だったからだ。
そんなある日、ラビを村で見掛けないと気付いたヒューガノーズ伯爵が、現状を知って激昂した。「可哀そうに」と夫婦揃って泣かれてしまってから、ラビは現実と立ち向かって、両親が生きていた頃の暮らしを一人でも送れるよう逃げない事を決めたのだ。
問題なのは、村では半分の食料を自給自足で賄える環境があったが、王都にはそれがないという事である。
ここは広大な大都会であるので、店数や施設も目が回るくらい多い。何十軒、もしくは何百軒目かでは、自分に商品を売ってくれる店もあるかも……と期待したい。
「…………徒歩二時間圏内までだったら、どうにか頑張って通えると思う」
そんなある日、ラビを村で見掛けないと気付いたヒューガノーズ伯爵が、現状を知って激昂した。「可哀そうに」と夫婦揃って泣かれてしまってから、ラビは現実と立ち向かって、両親が生きていた頃の暮らしを一人でも送れるよう逃げない事を決めたのだ。
問題なのは、村では半分の食料を自給自足で賄える環境があったが、王都にはそれがないという事である。
ここは広大な大都会であるので、店数や施設も目が回るくらい多い。何十軒、もしくは何百軒目かでは、自分に商品を売ってくれる店もあるかも……と期待したい。
「…………徒歩二時間圏内までだったら、どうにか頑張って通えると思う」