強く確認されて、ラビは思い返しながらそう答えた。幼い頃からずっと一緒で、ホノワ村の屋敷で一緒にいた時は、届かない位置にある物を取ろうとして抱き上げてもらったり、体術の特訓でもよく彼に絞め技をかけて負かしていたから、何度もあったこの距離感に、違和感は覚えないでいたのだ。
片腕に抱き上げられている姿勢は、普段ヒューガノーズ伯爵がやっている『抱擁』とは違う。ぎゅっと抱き締められているわけではないから、密着感は強くない。ラビは、その違いに気付かないでいた。
信頼しきって許している距離に留まっているせいで、緊張感もないでいる。それを分かって、セドリックが試しにこの距離感の『抱っこ』をしたのだとは、思いもしていなかった。
「やってみて分かりましたが、俺は恥ずかしいとは感じていませんし、父と同じくまた『抱っこ』したいと感じています。きっと膝の上に座らせるのも平気だと思います」
「は? 待って、それ、つまりどういうこと?」
片腕に抱き上げられている姿勢は、普段ヒューガノーズ伯爵がやっている『抱擁』とは違う。ぎゅっと抱き締められているわけではないから、密着感は強くない。ラビは、その違いに気付かないでいた。
信頼しきって許している距離に留まっているせいで、緊張感もないでいる。それを分かって、セドリックが試しにこの距離感の『抱っこ』をしたのだとは、思いもしていなかった。
「やってみて分かりましたが、俺は恥ずかしいとは感じていませんし、父と同じくまた『抱っこ』したいと感じています。きっと膝の上に座らせるのも平気だと思います」
「は? 待って、それ、つまりどういうこと?」