どうにか手がないか考えながら、セドリック達は、無駄のない動きで蛇を切り続けていた。自分達がいるスペースまで大群を踏み込ませない様子を、目を丸くして見つめていた盗賊三人に気付いたジンが、こめかみにピキリと青筋を立て、持ち前の不良じみた気性の荒さを剥き出しに「おいクソッタレ共!」と怒号した。
「途中でチビ獣師を助けようとしたのは認めるが、俺は怒っているんだからな! ぶっ飛ばされたくなかったら、テメェらもぼさっとしてないで、ちったぁ加勢しろ!」
品の欠片もない下町口調で叱り飛ばされたベック達が、慌てて腰からサーベルを引き抜いて参戦した。しかし、なかなか蛇を斬れないどころか、何度も空振りする。
ヴァンが額を押さえて「この盗賊共、マジかよ……」と天を仰いだ。再び片手で器用に蛇の群れを蹴散らしに掛かりながら、目を向けずに言う。
「テト、あっち側の防衛を手伝ってやれ」
「了解っす」
テトが答えて、身軽に移動する。その空いたスペースにサーバルが入り、見た目の温厚さからは想像もできない馬鹿力で、剣を振るって近くにいた蛇達を吹き飛ばした。その間も、ベック達の刃物は宙を切っていた。
「途中でチビ獣師を助けようとしたのは認めるが、俺は怒っているんだからな! ぶっ飛ばされたくなかったら、テメェらもぼさっとしてないで、ちったぁ加勢しろ!」
品の欠片もない下町口調で叱り飛ばされたベック達が、慌てて腰からサーベルを引き抜いて参戦した。しかし、なかなか蛇を斬れないどころか、何度も空振りする。
ヴァンが額を押さえて「この盗賊共、マジかよ……」と天を仰いだ。再び片手で器用に蛇の群れを蹴散らしに掛かりながら、目を向けずに言う。
「テト、あっち側の防衛を手伝ってやれ」
「了解っす」
テトが答えて、身軽に移動する。その空いたスペースにサーバルが入り、見た目の温厚さからは想像もできない馬鹿力で、剣を振るって近くにいた蛇達を吹き飛ばした。その間も、ベック達の刃物は宙を切っていた。