その時、ルーファスの品のある笑い声が室内に上がった。

「このやりとりも久々に見たな、ラビがいつも通り元気そうで何よりだ。それから、ユリシスとも仲が良くなったようで安心したよ。――ユリシス、私は四人で話すつもりで呼んだ、扉ではなくお前も引き続きそこにいてくれて構わない」
「はっ。仰せのままに」

 ユリシスが淡々と答え、上司であるセドリックの横に付いたところで、ルーファスが「さて」と組んだ手を解いて、長椅子の背にもたれた。

「ラビ、氷狼では素晴らしい働きをしたと報告を受けたよ。あれだけの害獣の襲撃を受けながら、一般人に怪我人がなかったのは奇跡だ。町の商人から、あっという間に解決したという証言もあった」

 そこで君も知っての通り今回の事だけれど、と彼は話しを続けながら、リラックスするように長い足を組みかえた。