彼らは夜明けと共に、ここから南へと向けて出発するらしい。東に向かうのなら、ひとまずザイード遺跡は避けなよ、と鳥は最後に話を締めた。
『それにしても、あんた大丈夫かい? 子供が出歩くにしては、もう遅い時間だよ』
話題が途切れて、なんとなく風の音を聞いていたラビに、鳥が思い出したようにそう告げた。
またしても少し長居してしまったようだ。ラビは、自分が空腹である事に遅れて気付いた。日中あんなに動いたというのに、まだ何も食べていない。そう思い出したら、腹の虫が大きく鳴いた。
すると、鳥が『やれやれ、見てられないね』と年長臭い口調で首を横に振った。
『まだ少し時間があるのなら、ちょっとここで待ってな』
こちらの答えも聞かないまま、鳥が翼を大きく動かしたかと思うと、低い位置を飛んで滑るように町に向けて飛んでいった。そして、少しもしないうちに一つの白い布袋を足で掴んで戻ってきた。
「それ、どうしたの?」
『それにしても、あんた大丈夫かい? 子供が出歩くにしては、もう遅い時間だよ』
話題が途切れて、なんとなく風の音を聞いていたラビに、鳥が思い出したようにそう告げた。
またしても少し長居してしまったようだ。ラビは、自分が空腹である事に遅れて気付いた。日中あんなに動いたというのに、まだ何も食べていない。そう思い出したら、腹の虫が大きく鳴いた。
すると、鳥が『やれやれ、見てられないね』と年長臭い口調で首を横に振った。
『まだ少し時間があるのなら、ちょっとここで待ってな』
こちらの答えも聞かないまま、鳥が翼を大きく動かしたかと思うと、低い位置を飛んで滑るように町に向けて飛んでいった。そして、少しもしないうちに一つの白い布袋を足で掴んで戻ってきた。
「それ、どうしたの?」