そもそも年下扱いされるいわれもない。こいつによりも遥かに年上であると、ノエルは苦々しげな表情にその想いを滲ませた。
ラビは、だらしない様子で寝転がる犬と、首を持ち上げて伏せの姿勢で座っているノエルの間に腰を下ろしていた。三人で会議でもするかのように、向かい合わせている状況だった。
『というより人間さん。この狼、すげぇデカいねぇ。肉食だったら俺、とっくに尻尾巻いて逃げてるところだよ、ははははは』
「……えぇと、あの、まぁそうだね……」
『ラビ、説明を諦めんな。こいつは頭がおかしい。――おいコラ中年犬、狼に肉食じゃない種類がいるわけねぇだろ。犬だって肉食枠なんだぜ』
『はっはっは、違うよ狼の兄ちゃん。犬は草食なんだよ。俺、店のソーセージが大好きなんだ』
微塵にも間違った事はない、と言わんばかりの自信たっぷりな様子で、犬がそう言ってのんびりと朗らかに笑った。
ノエルは、前足で器用に頭を抱えた。長い黒耳を、完全に前足で押さえ込む。
ラビは、だらしない様子で寝転がる犬と、首を持ち上げて伏せの姿勢で座っているノエルの間に腰を下ろしていた。三人で会議でもするかのように、向かい合わせている状況だった。
『というより人間さん。この狼、すげぇデカいねぇ。肉食だったら俺、とっくに尻尾巻いて逃げてるところだよ、ははははは』
「……えぇと、あの、まぁそうだね……」
『ラビ、説明を諦めんな。こいつは頭がおかしい。――おいコラ中年犬、狼に肉食じゃない種類がいるわけねぇだろ。犬だって肉食枠なんだぜ』
『はっはっは、違うよ狼の兄ちゃん。犬は草食なんだよ。俺、店のソーセージが大好きなんだ』
微塵にも間違った事はない、と言わんばかりの自信たっぷりな様子で、犬がそう言ってのんびりと朗らかに笑った。
ノエルは、前足で器用に頭を抱えた。長い黒耳を、完全に前足で押さえ込む。