『俺は、お前が行く所ならどこへでもついて行くさ。――本ってのはどれも高価だし、見るだけでも価値はあると思うぜ?』
一瞬、どこか優しげに目を細めてノエルは、唐突に茶化すような口調で言って、牙を覗かせてニヤリとした。
一緒だから怖くないだろ、とノエルの目が続けて語っていた。話ぐらい聞いてみればいいさ、と彼の不敵な笑みに後押しされ、ラビは「そうだなぁ」と悩ましげに首を傾けた。
「……内容にもよる。先に話を聞いてからだな」
「待って下さいラビッ。警備棟といっても簡単な造りで、騎士団はみんな男――」
「それぐらい知ってるよ。オレ、自分の面倒は自分で見れるから問題ないぞ?」
途端に息を吹き返し慌てたセドリックに、ラビは、怪訝な表情で言い返した。
セドリックは続けて何事か言おうとしたものの、説得は無駄であると悟り、吐息混じりに「もしかして、僕の勘違いなんですかね」「というより、そういう事じゃないんですよ……」と片手で顔を覆った。
一瞬、どこか優しげに目を細めてノエルは、唐突に茶化すような口調で言って、牙を覗かせてニヤリとした。
一緒だから怖くないだろ、とノエルの目が続けて語っていた。話ぐらい聞いてみればいいさ、と彼の不敵な笑みに後押しされ、ラビは「そうだなぁ」と悩ましげに首を傾けた。
「……内容にもよる。先に話を聞いてからだな」
「待って下さいラビッ。警備棟といっても簡単な造りで、騎士団はみんな男――」
「それぐらい知ってるよ。オレ、自分の面倒は自分で見れるから問題ないぞ?」
途端に息を吹き返し慌てたセドリックに、ラビは、怪訝な表情で言い返した。
セドリックは続けて何事か言おうとしたものの、説得は無駄であると悟り、吐息混じりに「もしかして、僕の勘違いなんですかね」「というより、そういう事じゃないんですよ……」と片手で顔を覆った。