セドリックの隣に立ったユリシスが、「落ち着きなさい、下品ですよ」と冷静な顔で眼鏡を掛け直した。
「警察部団長が語った通りです。あなたの身柄は、本日から私達が預かる事になりました。対害獣対策として、国は害獣と渡り合える優秀な人材を欲しがっています。才能を持った子どもの保護と、技量確認を目的とした特別法といったところです」
「待て待て待てッ、オレは獣師としてそんな技量は持ってないけど!?」
ラビは半ばパニックになり、セドリックの胸倉を掴む腕に力を込めた。セドリックが引っ張られる痛みを和らげるべく、ラビの顔の高さに合わせて腰を屈める。
ユリシスは、ラビを冷ややかに見てこう続けた。
「仕方ないでしょう。氷狼の一件の報告を受けた総団長殿が、陛下と直接交渉して、今回の件を早急に取り決めてしまったのです。本日より施行されてしまいましたので、あなたが嫌がろうと強制連行されますし、大人しく従うのが身のためですよ。逃亡した場合は、手配書が回されて連れ戻されますからね」
「警察部団長が語った通りです。あなたの身柄は、本日から私達が預かる事になりました。対害獣対策として、国は害獣と渡り合える優秀な人材を欲しがっています。才能を持った子どもの保護と、技量確認を目的とした特別法といったところです」
「待て待て待てッ、オレは獣師としてそんな技量は持ってないけど!?」
ラビは半ばパニックになり、セドリックの胸倉を掴む腕に力を込めた。セドリックが引っ張られる痛みを和らげるべく、ラビの顔の高さに合わせて腰を屈める。
ユリシスは、ラビを冷ややかに見てこう続けた。
「仕方ないでしょう。氷狼の一件の報告を受けた総団長殿が、陛下と直接交渉して、今回の件を早急に取り決めてしまったのです。本日より施行されてしまいましたので、あなたが嫌がろうと強制連行されますし、大人しく従うのが身のためですよ。逃亡した場合は、手配書が回されて連れ戻されますからね」