ラビは咄嗟に走り出し、素早くジンの腕を掴んで後方に退かすと、噛みついてくる氷狼の口を自身の剣で防いだ。氷狼の力が剣を支える腕に重く圧し掛かり、全身の筋肉が軋んだ。
奥歯を噛みしめて睨み上げると、氷狼も瞳孔を開き切った冷やかな青の目で、こちらを睨みつけていた。
僅かに遅れて状況を理解したジンが、辺りに素早く目を走らせた。近くに手頃の剣がない事を知ると、舌打ちして腰から短刀を引き抜く。
『……身体ガ……自由ニ、動カセヌ……ナントモ憎タラシイ』
ラビは、噛みつかれないよう剣を支えた状態で、苦痛に呻く氷狼の声を聞いて、思わず目を瞠った。
噛みつかれないよう、氷狼の牙を剣で受け止めたまま、ラビは苦痛に呻く氷狼を凝視した。
よく見れば、氷狼は悔しさに殺気立ち、プライドの高さが今の状況を許せないとばかりに身体を震わせていた。雪も氷もない気候が氷狼を苦しませているのか、開いた口からは小さな流血も見られた。
奥歯を噛みしめて睨み上げると、氷狼も瞳孔を開き切った冷やかな青の目で、こちらを睨みつけていた。
僅かに遅れて状況を理解したジンが、辺りに素早く目を走らせた。近くに手頃の剣がない事を知ると、舌打ちして腰から短刀を引き抜く。
『……身体ガ……自由ニ、動カセヌ……ナントモ憎タラシイ』
ラビは、噛みつかれないよう剣を支えた状態で、苦痛に呻く氷狼の声を聞いて、思わず目を瞠った。
噛みつかれないよう、氷狼の牙を剣で受け止めたまま、ラビは苦痛に呻く氷狼を凝視した。
よく見れば、氷狼は悔しさに殺気立ち、プライドの高さが今の状況を許せないとばかりに身体を震わせていた。雪も氷もない気候が氷狼を苦しませているのか、開いた口からは小さな流血も見られた。