「ちょッ、待ってよノエル! どこへ行くのさッ?」
『ちょうど、お前の幼馴染と眼鏡野郎もいる事だし、誘導してあの二人に【月の石】預けようぜ。氷狼は、すぐにでも町に到着するだろうから、全部の石を無効化にしている時間はねぇ。悪鬼を潰さない限り氷狼の暴動は止まらねぇし、悪鬼が見えない人間だけで氷狼を対応するのは無理だ』
二、三匹でも苦戦するという氷狼が、数十の群れで突入してきたらどうなるのだろうと考え、ラビは青ざめた。氷狼は悪鬼に操られているから、ユリシスが言っていたように、彼らは死ぬまで止まらないだろう。
ラビはノエルと共に駆け出しながら、こちらに駆け寄るセドリックとユリシスに気付いて、肩越しに「ついて来て!」と告げた。
ノエルは後方の人間を何度か確認しながら、人混みをかき分けて町中を疾走した。ラビは必死で彼の後を追いかけ、セドリックとユリシスも、ラビの姿を見失うまいと後に続いた。
『ちょうど、お前の幼馴染と眼鏡野郎もいる事だし、誘導してあの二人に【月の石】預けようぜ。氷狼は、すぐにでも町に到着するだろうから、全部の石を無効化にしている時間はねぇ。悪鬼を潰さない限り氷狼の暴動は止まらねぇし、悪鬼が見えない人間だけで氷狼を対応するのは無理だ』
二、三匹でも苦戦するという氷狼が、数十の群れで突入してきたらどうなるのだろうと考え、ラビは青ざめた。氷狼は悪鬼に操られているから、ユリシスが言っていたように、彼らは死ぬまで止まらないだろう。
ラビはノエルと共に駆け出しながら、こちらに駆け寄るセドリックとユリシスに気付いて、肩越しに「ついて来て!」と告げた。
ノエルは後方の人間を何度か確認しながら、人混みをかき分けて町中を疾走した。ラビは必死で彼の後を追いかけ、セドリックとユリシスも、ラビの姿を見失うまいと後に続いた。