〜白井の告白〜
皆さん私のポイントを見て、
驚いたでしょう。困惑したでしょう。
なんで、なんであいつが100ポイントなんだ?と。
でも、誰も私が14である事に疑問を抱きませんでしたよね。
それは何故か、
自分の下に自分より優れた人間がいるのって、気持ちいいでしょ?
「スクールカースト」という言葉をご存知ですか。
学校という狭い世界の中で
唯一人に優劣を付けれる、自分はあいつより優れていると認識することが出来る学生の特権です。
学校を出てしまえばそんなのなんでもないのに
学校に入った途端、自分に付けられた価値にふんぞり返り、一喜一憂し、落胆する人もいるでしょう。
この学校の実験。
それは将来の為の優れた人材を育成するためじゃない。
人が今まで暗黙の中で行ってきた
「スクールカースト」
それを目に見える形にした時、自分より優れた人間がいたとしても数字さえ下であれば人はそれに疑問を抱かないのか。
そしてそれによる暴力が良しとされた時、人は事実に目をつぶり自分の存在価値を確認する事に手段を選ばないのか。
というものです。
私とるあは優秀な双子とされ、実験に使われることになりました。
容姿、学力、運動神経、ほぼ全てが同じような私達でもポイントの差で扱いは変わるのか。と。
結果は皆さんが1番よくわかっていますよね。
容姿が同じでも私には泥水をかけ、暴言を吐き、暴力を振るいましたね。
自分のした事をよーく、思い出してください。
ポイントだけ見て、それ以外に目をつぶって、人を差別していた事。
ポイントだけにすがって自分は優秀だとふんぞり返っていた事。
あなた達は政府の行っている実験の元でいいように転がされていただけです。
そして、るあはそんな状況を良しとして私をいじめるようになりましたね。

でも、そんな学校の中にも綺麗な友情がありました。
彼らはポイントなんて気にせず、郡をまたいでもなお友達だと言っていました。

この学校はこの制度は間違っています。
この頭の上のポイントだけで起こらなくていいいじめが起きて、無くていい隔てが出来て、人を見下し、人を蹴散らし、人を下にする事しか考えが及ばない。
私達は大人の手の上でしなくていい争いを日々繰り返しているんです。
そんなの、悔しくないですか?
私達の高校3年間は今しかない。
その、今しかない高校3年間をそんな事で、つまらない争いで無駄にしていいはずがないでしょ?
私が生徒会長に立候補した理由はこれです。
みんなで私達のかけがえのない時間を粗末にする大人達に、復讐しましょう。

私達はまだ、間に合う。