〜第9話〜
「以上のことから(わたくし)、白井るあは生徒会長に立候補致します」
白井の端的なテンプレートみたいな立候補文では無く、るあさんは決意と熱意を全力で伝えてくるスピーチを僕らに熱弁した。
「それでは今から選挙用紙をお配り致します。より、生徒会会長に相応しいと思う方1名に丸を付けてください。この際の私語、相談は違反と見なし全て無効となります。また、丸以外のマークをされた物も無効と致しますので、ご注意ください」
相談して決めるなと言われても会場の空気はピリついていて、どうしよう。どうしよう。と皆が目線や空気感で会話をしているようだった。
るあさんに逆らったら…。
皆それにビビって丸をつけれないでいた。
だから、そんな空気を一変してやろうと僕と田中は白井の方に堂々とわざと大きめの音を立てて丸を打ってやる。
それから僕と田中の周りの人達が「るあさんに絞め殺されるのは自分だけじゃない」と集団意識を持ち、波紋上に空気感が変わっていった。
''集団意識''
僕や白井、そして田中が今までのことで学んだこの学校の弱点。
白井がこの選挙で勝つ事が復讐に繋がるかは分からない。でも、計画の事は置いといても
僕は白井に生徒会長になって欲しかった。

白井、君は今何を思う?