言われた瞬間、息が止まるかと思った。

 相澤から愛していると告げることは多々あっても、逆はあまりない。こうしてはっきりと言葉で想いを告げられると、思った以上にぐっときた。

「もちろん。陽茉莉、愛している」

 言葉にしきれない想いを伝えるように、どちらからともなく唇を重ねる。父が心配していることは十分理解している。けれど、絶対に自分が守り抜いてみせる。


<試し読み、ここまで>