「ところで陽茉莉。今日、なにかあった?」
「え? ……特にはなにも」
陽茉莉の表情がわかりやすく強張る。
「嘘つけ。なにかあっただろ」
「…………」
「それとも、俺じゃ相談するに値しない?」
そう言った瞬間、陽茉莉は顔色を変えてぶんぶんと首を横に振る。
「違うの! 私の問題なの! 私が祓除師として半人前だから──」
陽茉莉は消え入りそうな声で呟く。
「半人前? 香代からだめ出しされたのか? 気にするな。陽茉莉はよくやっている」
励ますように笑いかける。いつもならそれで気持ちが上向くのだが、今日に限って陽茉莉は浮かない表情のままだった。
「今日、香代ちゃんに聞いたの。なんで雅也さんが私との結婚に反対しているのか」
「え? ……特にはなにも」
陽茉莉の表情がわかりやすく強張る。
「嘘つけ。なにかあっただろ」
「…………」
「それとも、俺じゃ相談するに値しない?」
そう言った瞬間、陽茉莉は顔色を変えてぶんぶんと首を横に振る。
「違うの! 私の問題なの! 私が祓除師として半人前だから──」
陽茉莉は消え入りそうな声で呟く。
「半人前? 香代からだめ出しされたのか? 気にするな。陽茉莉はよくやっている」
励ますように笑いかける。いつもならそれで気持ちが上向くのだが、今日に限って陽茉莉は浮かない表情のままだった。
「今日、香代ちゃんに聞いたの。なんで雅也さんが私との結婚に反対しているのか」