まさか、実の親からこんな恥ずかしい暴露話をされるなんて思ってもみなかった。
(ううっ、紹介する場所を自宅にしたのは失敗だった……)
お洒落なレストランやホテルも考えたが、相澤が『ご自宅に伺いたい』と言うので結局陽茉莉の実家にしたのだけれど、やっぱりレストランにすればよかった。
そう後悔しかけたそのとき、アルバムに挟まれた一枚の写真を見た相澤が小さく「これ……」と呟く声が聞こえた。
(なにか変な写真があったのかな?)
陽茉莉は恐る恐る相澤が見入っているアルバムを覗く。
(あ……)
それは、陽茉莉が犬を抱っこしている写真だった。白っぽい毛並みの犬を抱え、犬の頭に顔を寄せて笑っている。犬はまっすぐにカメラのほうを見ていた。
「これはね、陽茉莉が怪我しているわんちゃんを拾ってきたことがあったのよ。そのときに撮った写真。飼いたいって珍しく駄々こねて。でも、このわんちゃん、気付いたらいなくなっちゃったのよねぇ。保健所にも連絡したんだけど結局見つからなくて、飼い主さんのところに帰っちゃったのかしら」
(ううっ、紹介する場所を自宅にしたのは失敗だった……)
お洒落なレストランやホテルも考えたが、相澤が『ご自宅に伺いたい』と言うので結局陽茉莉の実家にしたのだけれど、やっぱりレストランにすればよかった。
そう後悔しかけたそのとき、アルバムに挟まれた一枚の写真を見た相澤が小さく「これ……」と呟く声が聞こえた。
(なにか変な写真があったのかな?)
陽茉莉は恐る恐る相澤が見入っているアルバムを覗く。
(あ……)
それは、陽茉莉が犬を抱っこしている写真だった。白っぽい毛並みの犬を抱え、犬の頭に顔を寄せて笑っている。犬はまっすぐにカメラのほうを見ていた。
「これはね、陽茉莉が怪我しているわんちゃんを拾ってきたことがあったのよ。そのときに撮った写真。飼いたいって珍しく駄々こねて。でも、このわんちゃん、気付いたらいなくなっちゃったのよねぇ。保健所にも連絡したんだけど結局見つからなくて、飼い主さんのところに帰っちゃったのかしら」