「やだ、助けて!」
足を取られて体がよろめく。持っていたコンビニのレジ袋が地面に落ちた。
「礼也さん!」
そう叫ぶのとほぼ同時に、陽茉莉に縋りついていた邪鬼が「ギャア」と悲鳴をあげて、掴まれている感覚が消えた。
「陽茉莉! 大丈夫か!?」
慌てた様子で陽茉莉を助け起こしたのは、家にいるはずの相澤だった。
陽茉莉を抱き寄せると、ぎゅっと抱きしめて背中を撫でる。ふわっと風が触れるような感覚がして、腰のあたりの重さが消えた。相澤が、邪鬼に触れられたことによる穢れを祓ってくれたのだ。
「なんとなく心配で見に来たんだけど……無事でよかった」
ほっとしたように呟く、小さな声が聞こえた。
「礼也さんごめんなさい。すぐ近くだからって、お守りもお札も持つのを忘れて……」
「いや、俺こそ陽茉莉をひとりで行かせて悪かった」
足を取られて体がよろめく。持っていたコンビニのレジ袋が地面に落ちた。
「礼也さん!」
そう叫ぶのとほぼ同時に、陽茉莉に縋りついていた邪鬼が「ギャア」と悲鳴をあげて、掴まれている感覚が消えた。
「陽茉莉! 大丈夫か!?」
慌てた様子で陽茉莉を助け起こしたのは、家にいるはずの相澤だった。
陽茉莉を抱き寄せると、ぎゅっと抱きしめて背中を撫でる。ふわっと風が触れるような感覚がして、腰のあたりの重さが消えた。相澤が、邪鬼に触れられたことによる穢れを祓ってくれたのだ。
「なんとなく心配で見に来たんだけど……無事でよかった」
ほっとしたように呟く、小さな声が聞こえた。
「礼也さんごめんなさい。すぐ近くだからって、お守りもお札も持つのを忘れて……」
「いや、俺こそ陽茉莉をひとりで行かせて悪かった」