会社の自席でパソコンに向かっていると、画面の端にスケジューラのポップアップが表示された。
(あ、そろそろ会議に行かないと)
立ち上がった拍子に、ふたつ隣の席が目に入る。そこは職場では上司でもある相澤の席なのだが、どこかに行ってしまったようで不在だった。
(打ち合わせかな?)
今日はただの進捗会議なので、後で内容を共有すれば問題ないだろう。
会議室に向かうためにエレベーターを待っていると、ちょうど来たエレベーターの中から相澤が降りてきた。目が合うと〝爽やか〟という三文字を具現化したような笑顔でにこりと微笑みかけられる。
「これから会議?」
「はい。ネクサスサロンの案件で」
「ああ、あれ。ご苦労さん」
「はい。ありがとうございます」
陽茉莉は軽く会釈をして、まだ開きっぱなしのエレベーターに慌てて乗り込む。静かに扉が閉まると、もともと乗っていた女性社員ふたり組が堰(せき)を切ったようにしゃべりだした。
(あ、そろそろ会議に行かないと)
立ち上がった拍子に、ふたつ隣の席が目に入る。そこは職場では上司でもある相澤の席なのだが、どこかに行ってしまったようで不在だった。
(打ち合わせかな?)
今日はただの進捗会議なので、後で内容を共有すれば問題ないだろう。
会議室に向かうためにエレベーターを待っていると、ちょうど来たエレベーターの中から相澤が降りてきた。目が合うと〝爽やか〟という三文字を具現化したような笑顔でにこりと微笑みかけられる。
「これから会議?」
「はい。ネクサスサロンの案件で」
「ああ、あれ。ご苦労さん」
「はい。ありがとうございます」
陽茉莉は軽く会釈をして、まだ開きっぱなしのエレベーターに慌てて乗り込む。静かに扉が閉まると、もともと乗っていた女性社員ふたり組が堰(せき)を切ったようにしゃべりだした。