キュッ。キュッ。キュキュッ。

 体育館には、今日も俺の好きな音が響く。

 キュッ。キュッキュッ。

 ほら、また。シューズがフロアを掴んで離れ、また掴んでは離さない。

 キュッ。キュッ。

 仲間の頑張っている表情が、汗が、この音だけで伝わってくる。

 キュッキュッ。キュ。

 もしかして俺、まだバスケがしたいのかな。