始まりは昨年。青春活動応援部を創設して初めての年だし、一応文化部の括りにいるしで、文化祭にて何かしらパフォーマンスをするか?という話自体はあったものの、運動音痴の椎花とマイペースな壱弥と低血圧の俺では何もできないという結論にたどり着き、結果人手不足の部活の助っ人を承ることにしたのだ。


去年は美術部。そして今年は写真部に選ばれた。

残念なことに写真部はこの2年で新入生がひとりしか入ってこなかったらしく、3年生が3人、1年生がひとりと部員の半数以上を3年生が占めていることもあり、来年以降は廃部になってしまうらしい。


3年分の集大成をこの文化祭の展示会に詰め込むとのことで、4人では準備が追いつきそうにないから手伝って欲しいと部長さんに懇願された。


​───それで、今。俺たちおたすけ部は写真部が展示会をする予定の空き教室に集まり、大量の写真をパネルに一枚一枚貼り付けるという作業を任されていた。

写真部の正規部員の皆さんは、展示会のほかにも写真を小冊子にして売るための準備があるらしく、とにかく準備に追われていて、部室に籠って作業をしているみたいだ。

副部長のナントカ先輩(名前を聞いた覚えがない)が先程まで俺たちと一緒にパネル作りをしてくれていたけれど、



「大体わかったっぽい?じゃあ残りもこんな感じで頼むわ!あたしも冊子作らないとだからさぁ、あとよろしくね!」


といった具合に、おたすけ部にパネル作りを全てぶん投げて写真部の部室へと戻っていってしまった。それがつい数分前の話である。