「なんかさぁ、これそのまま渡すのつまらないよね」
「茅人の嫌いなトマトジュースのパッケージに見せかけるとか」
「え、賛成。絵なら私にまかせて。30分もあれば描ける」


「はっ。色鉛筆がない、どうしよう」
「生徒会室ならあるんじゃない?」
「壱弥あたまいい!そうしよう」







「かいちょー、おたすけ部から依頼ですー」
「依頼を受けるのがそっちの部活の本質じゃなかった?」
「問題ないです」
「いやいや」


「色鉛筆かしてください」
「何に使うんですか」
「トマトジュースを描きます」
「はい?」


「部員への差し入れです」
「きみらの部活はいつからお絵描きクラブになったんですか」
「なってません、遊んでるだけです」
「え?」



「間違えました。遊んでないです、部活中です」