分かってるよ。和さん。

 友達までなら、私も抑えは効くと思うんだ。

「ねえ、緒方」

 親友や恋人くらいまでの関係にならないと殺したりはしないと思うんだ。和さんみたいに。

「何?」後ろで声がする。

 私の手を握った男子を振り返って、私は笑って、今までの人生で最大級の好意を込めた笑顔を作って、言った。

「友達になってよ」