僕は加藤の言葉に、一瞬声を上げそうになった。

「緒方、じっとしてて」
「おい、ゴムつけるんだろう?」
「薬飲んでるから、平気」

 彼女は、僕のモノを自分の花弁に押しつけ、ぐっと腰を下ろしていく。強い抵抗があって、彼女の表情が歪んだ。僕は先端を彼女の壁に刺激されて、腰が勝手に跳ね上がった。くすぐったさを凝縮したような快感に、耐えきれない。

「抜けちゃうから動かないで」
「自分でコントロールできない」
「童貞はしょうがないな」

 加藤はそんな憎まれ口を叩きながら、さらに深く膣に僕のペニスを沈めていく。彼女の苦痛と快楽が混じり合ったような甘い声と、乱れた呼吸と、床が軋む音。シャンプーと汗の匂い。太ももとペニスを通して伝わってくる体温。そのすべてが僕から、理性を削り取っていく。殻に亀裂が走る。我慢できない。僕は両手で彼女の太ももを強く掴んだ。爪の跡が残るほど強く。加藤が「あっ」と戸惑ったような声を出す。僕は腰を自ら強く上下に振って、亀頭で彼女の膣を擦った。じゅぷっ、じゅぷっとイヤらしい水音がして、僕と加藤は本格的に××××を始める。

「あんっ、んっ、あっ、緒方、緒方……」

 彼女は透明な液を大量に滴らせて、自身と僕の下腹部を濡らす。表情から痛みの色は消え、とろんとした目で僕を見下ろし、自らも腰を動かし出す。ペニスが生暖かい彼女の粘膜にぎゅうぎゅうと圧迫される。痛いほどに。背筋が震える。足の裏から頭の先に電流が走ったような感覚がした。僕の睾丸は脈を打ち、精子が尿道を駆け巡り、彼女の中に放出される。

 僕は彼女と繋がって、一分もしないうちに射精してしまった。

 加藤は僕がイった瞬間、「えっ?」と声を上げて大きな瞳を見開いた。

「さすがに早くない?」
「実は入れる前からもう出そうだった。ずっと我慢してた」
「言ってくれれば、先にフェラで抜いてあげたのに」
「……そんなの言えるかよ」

 僕は彼女から視線を逸らして、吐き捨てた。今さらながら加藤と行為をしたことがすごく恥ずかしくなってきた。

「あ、でも、もう硬くなってきたよ」

 加藤は僕の上に載ったまま、白い精液にまみれた半勃起状態のペニスを、右手の手のひらで包んで嬉しそうに言った。

「まだやるのか?」僕は加藤に性器を擦られながら、彼女に視線を戻す。