数分後、ただしがみついているしかない時間は、一応終わった。

「皆さん!今から非難します!早く、建物の外に出ましょう!」

上司からの命令に、誰もが机の下から、身体を乗り出した。


「怖かった~~。」

友達同士、身を寄せる人。

「どこに避難するの?」

事の大きさを、まだ把握していない人。

まだボーっと、恐怖に囚われている人。

様々だった。


「荷物は持って出てください!!」


荷物を持って……

その上司の言葉に、優美はふと思った。




やはり この地震はただ事ではなかったのだと……