翌日。俺は、藤間さんの病室を訪れた。

「先生。」

初めて会った時よりも、藤間さんは痩せていて、頬がこけ始めているのは、何とも痛々しかった。

そして俺はわざと、藤間さんの側に椅子を移動させて、怪しまれないように、そっと座った。

「どうですか?体調は。」

「先生がくださった薬のおかげで、何とか過ごせています。」

俺はうんうん頷きながら、藤間さんの顔を見つめていた。


「先生?」

それに気づいた藤間さんは、首を傾げている。

その仕草がまた可愛らしくて、胸が苦しくなった。

本当にこのまま、死んでいくしかないのか。