しまった。

あくまで、女優とマネージャーという関係だけだったか。

「あの、藤間さんのご家族は?」

「いますけれど、あちらもお忙しいみたいで。」


その時だった。

藤間さんが苦しみだした。


「大丈夫ですか?藤間さん!」

「美生!?」

彼女を抱え、ストレッチャーに乗せると、急いで検査をした。

その結果は、最悪だった。

「ステージ3……」

彼女の胃癌は、はるかに早く進行していたのだ。