宏太くんと遊んだ土曜日も楽しくて、あっという間に休日が過ぎてまた1週間が始まる月曜日。
カタカタと鳴りやまないパソコンの音がそこら中から聞こえる。
「真中、お疲れ。ちょっと休もうぜ」
2つ持ったカフェオレのうち1つを私にくれた。
時計を確認すると10時半、少し休んでもいい時間。
休憩がてら2人で屋上へ向かった。
今の季節はあったかくて風が気持ちいい、正直この時期ぐらいしか屋上でのんびりなんてしてられない。
「いやーーー、春だなーーーー!」
「そうだね、春だね。もうすぐ梅雨だけどね」
フェンスにもたれながら、もらったカフェオレを開けてゴクリと飲んだ。
「なぁ、最近誰か訪ねてきた?」
脈絡のない笹森の話はいつも唐突でよくわかんない。その意図さえも汲み取れない。入社した時からこんな感じだから大して気にしたこともない。
「誰かって?誰も来てないけど、誰か来る予定なの?」
「いや、来てないならいいやっ」
「?」
2人して鉄状の柵に背中を預けながらぼーっと空を見た。
そこで深く突っ込んだところで理解できそうな話でもないきっと、思い当たる節が出来た時改めて聞けばいいかと思ってそれ以上はやめておいた。
「…あ、松永は?松永とはどうだった!?」
空から視線を私に変えて、さっきより大きな声で聞いて来た。
「………どうって、別に」
「どこ行ってたの?楽しかった??」
なぜか笹森の方が興奮気味だった。
てゆーか私と宏太くんが遊んでたこと知ってたんだ。
「ベタに渋谷とか原宿行ってただけだよ、普通に楽しかったし」
「じゃあよかったーーーー」
なぜか笹森がふふっと笑った。
よくわかんないけど、最近楽しそうでそれはきっとまゆちゃんのおかげなんだろうなと思った。
好きな人が隣にいる、それだけで強くなれるもの。
「じゃあ私仕事戻るから、カフェオレありがと」
「あ、真中…!あのさっ」
「ん、何?」
足を止めて振り返った。
さっきまで幸せオーラ全開で笑っていた笹森が視線を落として、眉毛をハの字にした。
「…真中って、まだ“志田さん”のこと好きだったりする?」
「え…?」
「いや、やっぱいい!もう仕事だな、俺も戻ろうかな!な!」
久しぶりにその名前を聞いた。
前に笹森に話したことがある、もう昔の人だけど。
カタカタと鳴りやまないパソコンの音がそこら中から聞こえる。
「真中、お疲れ。ちょっと休もうぜ」
2つ持ったカフェオレのうち1つを私にくれた。
時計を確認すると10時半、少し休んでもいい時間。
休憩がてら2人で屋上へ向かった。
今の季節はあったかくて風が気持ちいい、正直この時期ぐらいしか屋上でのんびりなんてしてられない。
「いやーーー、春だなーーーー!」
「そうだね、春だね。もうすぐ梅雨だけどね」
フェンスにもたれながら、もらったカフェオレを開けてゴクリと飲んだ。
「なぁ、最近誰か訪ねてきた?」
脈絡のない笹森の話はいつも唐突でよくわかんない。その意図さえも汲み取れない。入社した時からこんな感じだから大して気にしたこともない。
「誰かって?誰も来てないけど、誰か来る予定なの?」
「いや、来てないならいいやっ」
「?」
2人して鉄状の柵に背中を預けながらぼーっと空を見た。
そこで深く突っ込んだところで理解できそうな話でもないきっと、思い当たる節が出来た時改めて聞けばいいかと思ってそれ以上はやめておいた。
「…あ、松永は?松永とはどうだった!?」
空から視線を私に変えて、さっきより大きな声で聞いて来た。
「………どうって、別に」
「どこ行ってたの?楽しかった??」
なぜか笹森の方が興奮気味だった。
てゆーか私と宏太くんが遊んでたこと知ってたんだ。
「ベタに渋谷とか原宿行ってただけだよ、普通に楽しかったし」
「じゃあよかったーーーー」
なぜか笹森がふふっと笑った。
よくわかんないけど、最近楽しそうでそれはきっとまゆちゃんのおかげなんだろうなと思った。
好きな人が隣にいる、それだけで強くなれるもの。
「じゃあ私仕事戻るから、カフェオレありがと」
「あ、真中…!あのさっ」
「ん、何?」
足を止めて振り返った。
さっきまで幸せオーラ全開で笑っていた笹森が視線を落として、眉毛をハの字にした。
「…真中って、まだ“志田さん”のこと好きだったりする?」
「え…?」
「いや、やっぱいい!もう仕事だな、俺も戻ろうかな!な!」
久しぶりにその名前を聞いた。
前に笹森に話したことがある、もう昔の人だけど。