夜には牛タンを食べて、イルミネーションがキレイだというSS30っていう展望台にも連れてってもらった。ここは仙台の夜景を一望できるらしい。


「わーーーー！キレイーーーーーー！」

「東京には到底勝てないけどね」

「私も東京の人じゃないから全然張り合う気にもなれないよ」

「そうなの？てっきり東京人だと思ってた！」

「全然！元は超田舎だよ！」


くすくすと笑って、些細な会話も楽しいと思った。

仙台の夜景は東京とはまた違ってすごくキレイだった。

ここで宏太くんも、しいもまゆちゃんも笹森もみんな子供の頃を過ごしていたんだって思うとなんだか感慨深くなった。


「今日楽しかったー？」

「楽しかったよー、遊覧船クルーズめっちゃよかった～！」

「マジで？よかったー！実はさぁ、昨日考えたつったじゃん？本当は先週から考えてた！」


少し照れながら笑う宏太くんに思わず笑ってしまった。


「何それ！」


案外可愛いんだなって思って。

それはだって、嬉しいかな。

そんな風に一生懸命考えてくれたなんて、私のために。


「…未来ちゃん」

「ん？」

「ちょっと聞いてくれる？」

「うん、なぁに？」



夜景から視線を宏太くんの方へ変える。

いつものにこやかな笑顔じゃない真剣な眼差しにドキッとした。　



「好きです。俺と付き合ってもらえませんか？」