お昼休みがもうすぐ終わる頃、1通のLINEが来た。しいから連絡先を聞いたらしい漣くんからだった。
“雪ちゃんが未来ちゃんと連絡取りたいんだって。ここに連絡してあげてくれない?”
そのあと電話番号が送られてきた。
電話…、かけていいのかな。でも向こうが言って来たんだもんね。それは私からじゃなくてあっちからの電話みたいなもんだよね。
でもやっぱりすぐには掛けられなくて、数日経ってやっと携帯を鳴らした。
まだ肌寒い春の夜、わざわざベランダに出てかける必要なんてなかったけど落ち着かなくてベランダに出た。
外では東京タワーが光ってる。
「もしもし?」
スリーコールで繋がった。
「雪ちゃん…?」
「うん、電話ありがとう」
何度も聞いた電話越しの声は変わってなくて、余計に緊張した。
「こないだビックリした、あそこで会うとは思ってなかったし」
「私も、ビックリしたよね」
でも時折笑いながらする会話はなんだかあの頃みたいだった。
「ささちゃんと知り合いだとは思わなかったよ」
「知り合いって言うか、彼女の方と友達になったの最近」
「え、彼女宮城の子だよね?」
「うん、でも彼氏が漣くんなのはあの時知ったよ」
「ますます謎なんだけど!」
懐かしくて、本当にあの頃みたいだった。
「…あのさ」
「うん?」
日中の気温とは大きく差が出るこの時期に何分も喋っちゃって手が冷たくなっていた。
「今度、一緒にご飯でもどう?」
「え?」
「いや、無理ならいいんだけど!ちょっと聞きたいことあって、でも無理ならっ」
「いいよ」
かじかんだ手をきゅっと握りしめる。
「本当?」
「うん、いいよ」
「じゃあ明日は?明日の夜!」
“雪ちゃんが未来ちゃんと連絡取りたいんだって。ここに連絡してあげてくれない?”
そのあと電話番号が送られてきた。
電話…、かけていいのかな。でも向こうが言って来たんだもんね。それは私からじゃなくてあっちからの電話みたいなもんだよね。
でもやっぱりすぐには掛けられなくて、数日経ってやっと携帯を鳴らした。
まだ肌寒い春の夜、わざわざベランダに出てかける必要なんてなかったけど落ち着かなくてベランダに出た。
外では東京タワーが光ってる。
「もしもし?」
スリーコールで繋がった。
「雪ちゃん…?」
「うん、電話ありがとう」
何度も聞いた電話越しの声は変わってなくて、余計に緊張した。
「こないだビックリした、あそこで会うとは思ってなかったし」
「私も、ビックリしたよね」
でも時折笑いながらする会話はなんだかあの頃みたいだった。
「ささちゃんと知り合いだとは思わなかったよ」
「知り合いって言うか、彼女の方と友達になったの最近」
「え、彼女宮城の子だよね?」
「うん、でも彼氏が漣くんなのはあの時知ったよ」
「ますます謎なんだけど!」
懐かしくて、本当にあの頃みたいだった。
「…あのさ」
「うん?」
日中の気温とは大きく差が出るこの時期に何分も喋っちゃって手が冷たくなっていた。
「今度、一緒にご飯でもどう?」
「え?」
「いや、無理ならいいんだけど!ちょっと聞きたいことあって、でも無理ならっ」
「いいよ」
かじかんだ手をきゅっと握りしめる。
「本当?」
「うん、いいよ」
「じゃあ明日は?明日の夜!」