怜也くんを家から追い出して1ヶ月が経った。あの後怜也くんは、ちゃんと自宅に戻って生活をし、記事が出たあと何もないことを公表――。手を繋いでいたのは危ないところを引き寄せようとしたからだと言い切った。
もちろん、疑いの意見も出たけれど全て否定し続けたから世間の目も違う話題に移っていった。あれ以来、私が特定されるようなことは一度もない。
だから、私は普通の平和な日常に戻ったはずだった。
「まったく、いつまで辛気臭い顔してるの?」
「私、そんな顔してる?」
「してる」
ひとりの家がなんとなく寂しくて、暇さえあれば由羽を呼び出して時間つぶしに付き合ってもらっている。ちなみに、相手が怜也くんということは言わずに、それとなく居候がいたことは話してあった。
「そんな顔するくらい好きなら追い出さなきゃよかったのに」
「なっ……!! べつに、好きとかじゃないし……ちがうし……」
もちろん、疑いの意見も出たけれど全て否定し続けたから世間の目も違う話題に移っていった。あれ以来、私が特定されるようなことは一度もない。
だから、私は普通の平和な日常に戻ったはずだった。
「まったく、いつまで辛気臭い顔してるの?」
「私、そんな顔してる?」
「してる」
ひとりの家がなんとなく寂しくて、暇さえあれば由羽を呼び出して時間つぶしに付き合ってもらっている。ちなみに、相手が怜也くんということは言わずに、それとなく居候がいたことは話してあった。
「そんな顔するくらい好きなら追い出さなきゃよかったのに」
「なっ……!! べつに、好きとかじゃないし……ちがうし……」