腐女子な由羽には、ソロで活動しているレイヤよりもソシャゲのキャラの方がいいらしい。
こんなに良さを語っているのにどうして分かってもらえないのか……。だけど、私も由羽の好みは分からないので何も言わずにただ聞いている。
そんなお互いが自分の好きなものを語り合えるこの関係が心地良い。だから親友になったのだ。
「あっ……」
「ん? どうしたの? 好きなキャラ出なかった?」
私の話を聞きながらも、スマホを手にひたすらタップしていた由羽が突然声を上げた。
だから、てっきりガチャでも回して外れたのかと思ったけれど――。
「レイヤ……」
「は?」
まさか、ついに由羽もレイヤのことが好きになったとか?
「レイヤに熱愛発覚!? だって」
違ったみたいだ。レイヤに熱愛発覚!?と大袈裟に言ったけれど、その後は淡々としている。
……ん? あれ……?
「由羽さん……今なんと?」
「だから、レイヤに熱愛発覚!? だって」
「はぁ!?」