えっ? 確かに銀行強盗は、赤薔薇会の仕組んだことだと神崎さんが言っていたけど……まさか。こんな風にまた絡んでくるなんて。
『私の方からも情報をもっと調べておくわね。赤薔薇会が絡むとなるとそれなりに時間もかかるから』
リカコさんは、そう言うとテレビ電話を切った。静まり返る部屋。神崎さんは、深くため息を吐くと考え事をしていた。俺は、それを見ながらある事を感じ取る。
そういえば伊波さんの事件って赤薔薇会が絡んでいるんじゃあ? だから神崎さんは、あんなに赤薔薇会を意識して敵対心を燃やしているのでは?
「あの……神崎さん」
「うん? 何だ?」
「あ、いや……何でもありません。ちょっと驚いちゃって……色々と」
伊波君さんのことを聞きたかったけど言えなかった。弟の伊波君に黙っていてと言われていたし、何よりそれを話すと神崎さんを苦しめてしまいそうで。
もしそうなら俺は、どうしたらいいのだろうか? 神崎さんの苦しみの原因は、赤薔薇会の仕業なのだと分かると複雑な気持ちになっていく。胸が痛い。
すると神崎さんのPCウォッチからまた反応が。メールらしくそれを読んだ神崎さんは、急に立ち上がった。
「立花も来い。今辻エレナの事務所から依頼があった。落ち込んでいて部屋から一歩も出て来ないし連絡もつかないらしい。何かあったら困るから俺らで様子を見てきてほしいらしい」
「えっ? エレナちゃんが!?」
恋人だった伊藤さんも亡くして落ち込んでいたから心配していたけど、まさか部屋から一歩も出て来ないなんて。それは、心配だし何かあったら大変だ!
神崎さんの車でエレナちゃんのマンションまで向かった。
着いてみると、さすが人気モデルだけあって俺と違い高そうなマンションだった。
白い壁で二十五階建ての賃貸マンション。そこの最上階に住んでいるらしい。
ポログラフ付きインターホンまで付いているオートロック。安全設備は問題なさそうだが?
インターホンを押してみるが反応がない。もしかしたらと考えたら余計に心配になる。
「もしかしたらと考えて管理人を呼ぶか。ちょっと待っていろ」
神崎さんがそう言い連絡を取ろうとした時、ガチッと応答があった。
『私の方からも情報をもっと調べておくわね。赤薔薇会が絡むとなるとそれなりに時間もかかるから』
リカコさんは、そう言うとテレビ電話を切った。静まり返る部屋。神崎さんは、深くため息を吐くと考え事をしていた。俺は、それを見ながらある事を感じ取る。
そういえば伊波さんの事件って赤薔薇会が絡んでいるんじゃあ? だから神崎さんは、あんなに赤薔薇会を意識して敵対心を燃やしているのでは?
「あの……神崎さん」
「うん? 何だ?」
「あ、いや……何でもありません。ちょっと驚いちゃって……色々と」
伊波君さんのことを聞きたかったけど言えなかった。弟の伊波君に黙っていてと言われていたし、何よりそれを話すと神崎さんを苦しめてしまいそうで。
もしそうなら俺は、どうしたらいいのだろうか? 神崎さんの苦しみの原因は、赤薔薇会の仕業なのだと分かると複雑な気持ちになっていく。胸が痛い。
すると神崎さんのPCウォッチからまた反応が。メールらしくそれを読んだ神崎さんは、急に立ち上がった。
「立花も来い。今辻エレナの事務所から依頼があった。落ち込んでいて部屋から一歩も出て来ないし連絡もつかないらしい。何かあったら困るから俺らで様子を見てきてほしいらしい」
「えっ? エレナちゃんが!?」
恋人だった伊藤さんも亡くして落ち込んでいたから心配していたけど、まさか部屋から一歩も出て来ないなんて。それは、心配だし何かあったら大変だ!
神崎さんの車でエレナちゃんのマンションまで向かった。
着いてみると、さすが人気モデルだけあって俺と違い高そうなマンションだった。
白い壁で二十五階建ての賃貸マンション。そこの最上階に住んでいるらしい。
ポログラフ付きインターホンまで付いているオートロック。安全設備は問題なさそうだが?
インターホンを押してみるが反応がない。もしかしたらと考えたら余計に心配になる。
「もしかしたらと考えて管理人を呼ぶか。ちょっと待っていろ」
神崎さんがそう言い連絡を取ろうとした時、ガチッと応答があった。